悲劇は最初から用意されていた








「隊長の何を隠してるの」








誰一人と知る術を持っていなかっただけで







「一番隊隊長はお前が務めろ」








本当は最初から、すべてが決まっていたのだ







「隊長が荷物だって言うんですか!?」








生も死も、いつだって背中合わせであることは知っていたのに







「嫌な夜だな」








狡くも、穏やかな毎日が永遠に続くと思っていた







「何してんだ総悟!!」






「一番隊には沖田隊長が必要です」





「俺ァもう死ぬでしょ」






「もう誰も、何も、沖田隊長を奪わないで…っ!」










返り血に塗れて生きてきた俺達は、屍の海でただ必死に生を祈った。








哀歌 ――ZERO.
(それは静かな悲劇の幕開け)