朝起きたらおはようの代わりに おめでとうございますとかおめでとーアルとか言われて、 夕方になるとがなんか箱を持ってやってきて、 俺を見るなりおめでとう銀ちゃん!とにかっと笑って。 箱を開けたらぐちゃっと崩れたケーキが出てきて、 とーしたのこれって言ったら は階段上がってくるときに転びそうになったんだよねえとか笑って、 でもまあおいしいからどんどんお食べ!と自慢げに言って。 とにかく幸せだと思った。 もうこの歳になっちゃ誕生日なんて正直あんま関係ねーし、 けれど自分の誕生日を覚えてくれてて、自分よりいい笑顔で祝ってくれるやつが いるということが、とにかく幸せだと思った。



それから新八がガキのくせに何かを察したのか何なのか、
「今日は教育に悪いので神楽ちゃんは家へ連れて行きます」とか言って
神楽を連れて帰って、それからが風呂から出てきて、

それからそれから、



それから、





今に至る。











「はっ、あ…!あぁ、っ、」

ぴちゃっと響く水音に、は両手で顔を隠して嫌々をするように首を横に振った。
中途半端に乱れた着物から覗く肌はすべて晒してしまうより厭らしくてたまらない。





「イキそう?」
「ん、ぁっ…、やっ、!」





甘く漏れる声を抑えきれなくなってきた様子を見て尋ねると、 は熱い息をしながらこくんと頷いた。 俺はいったんの深くに沈めた指を抜き、顔を覆う彼女の手を掴んでどける。 すると固く目を閉じて頬を紅潮させるこの上なく色っぽい表情が見えて、 これまで何度も何度ものこんな姿を見てきているはずなのにどきりとした。

彼女の柔らかく小さな手の、人差し指の爪先にキスをして指を喰らう。 俺が指を抜いた所為で達し損ねた彼女は人差し指を舐めて濡らしていく俺を物足りなそうな瞳で見る。 そんなに指を離して手を繋ぎ、今度は唇にキスをした。 それから耳に舌を這わせると、彼女はピクンと小さく震えた。 くしゃりと頭を包み込むように髪を混ぜて、額に唇を落としの潤んだ瞳を覗き込む。





「…銀時、」





ねだるような声が俺を呼ぶ。 普段はにこにこしながら銀ちゃんなんて呼ぶくせに、 こうして最中の切羽詰ったようなときにだけ銀時と呼んでくるのが 俺はどうしようもなく好きだ(言わねーけど)。 が俺を求める、欲しがるような目が声が愛しくて、 もっともっと求めて欲しくてつい焦らしてしまう。 その切ないため息の混じった甘い声に卑猥な事だって言わせてみたくて、 つい意地悪く訊いてしまう。「どうしたい?」

口にするのを恥じ躊躇う姿がたまらない。
もうこれ以上我慢出来なくさせる為に濡れた部分をなぞってみる。
びくっと跳ねて高い声を零したに俺の方が我慢の限界だった。



、と促すように名前を呼んでやるとはなぜかごそごそ動いて起き上がり、
俺を反転させて俺の上に跨った。





「え?」
突然の事に軽く混乱する。
ぼんやりと豆電球の橙色の灯りの中、 俺に跨ったが変わらずの潤んだ目で俺を見ていた。




「上がいいの?」
「……うん」
「どーしたのちゃん、めずらしー」
「今日はとくべつ、」





はそう言って静かに腰を沈める。 ゆっくりなのがもどかしくて、でもそのゆっくりと沈んでいく間に から零れる声とか眉を顰めた切なそうな表情とかがどうしようもなくエロくて、 もどかしいながらもイッてしまいそうになった。 それをなんとか耐えながら俺の全部がの中に入って、はほっとしたように長くため息をつく。 だけどちょっと首を傾げて銀ちゃん気持ちいい?なんて言うから、もういろいろやべーと思った。 俺はそれにすぐにでもイケそうなのを隠すように「おー、」なんて平静を装って返す。





、動けっか?」
「う、んっ!……あ…っ、!」





下から見てみるはやべーくらいエロくて、ゾクゾクした。





















「つかれた……」
「おまっ、好きな男とのセックスの後の一声がソレ?」
上に乗るのあんま好きじゃないもん」
「なにこの子自分から乗っといてなに言うの」
「今日は何かしてあげたかったのー。何にもあげられなかったからね」
ちゃん…(きゅん)」
「おめでとう銀ちゃんおやすみ」
「銀さんがいてくれれば幸せだから何もいらないから……ちょっとちゃん聞いてる?」






:)071010
(おたんじょうびおめでとう銀ちゃん!!)